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AUTOMATON· Tomozoh Yamano·· 2 小时前AI 评分41

备受期待的电竞国家对抗赛「Esports Nations Cup」“整一年延期”,现役解说员深感危机:离“安稳”甚远的电竞行业过于漫长的一年

期待されたeスポーツ国別対抗大会「Esports Nations Cup」の“丸1年延期”に、現役キャスターが覚える危機感。「安泰」からはほど遠いeスポーツ業界の、あまりに長い1年間

AI 导读

电竞国家对抗赛「Esports Nations Cup」从2026年11月延期至2027年11月,现役解说员对远离“安稳”的电竞行业深感危机。ENC作为电竞首届国别对抗赛,日本VALORANT亚洲预选同播曾超7万6000人,但出线资格是否延续未定。延期一年内选手更替与利雅得局势无保障,主办方仅承诺维持各国国家队伙伴支援。

正文

2026年8月18日、eスポーツ界にひとつのニュースが流れた。
eスポーツの国別対抗大会Esports Nations Cup(以下、ENC)を主催するEsports Foundationが、サウジアラビアのリヤドで2026年11月に開催予定だったENCを、2027年11月に延期すると発表したのだ。理由としては、地域情勢の不透明さが挙げられている。 

ENCは、選手がクラブチームではなく「国」を背負って戦う、eスポーツ初の本格的な国別対抗戦だ。参加するのは、100を超える国と地域の関係者である。普段は別々のタイトルを追いかけているファンが、同じ旗のもとに集まる。そんな光景を期待していた人は、決して少なくなかったはずだ。 国別対抗戦への期待が高まっている現状については、私の以前の記事でも言及した。

しかも、リヤドで開催できなかった大型大会はこれが初めてではない。同じリヤド開催予定だった「Esports World Cup 2026」(以下、EWC)も、イランをめぐる情勢を受けて、今年の夏はパリに会場を移している。2つの大会が相次いで影響を受けた形だ。 

国際情勢の影響という、どうしようもない理由による延期ではあるが、ENCの延期は正直、今のeスポーツ業界において、かなりの痛手ではないかと思う。

私は『レインボーシックスシージ』(以下、R6S)のキャスターとして、2019年2月にカナダ・モントリオールで世界大会の実況を担当した。この大会で、日本チーム・野良連合が日本勢として初めて「Six Invitational」のベスト4に進んだ。クラブ同士の戦いだったとはいえ、日本のチームや選手の名前が世界の舞台で何度も呼ばれる興奮は、今も忘れられない。ENCは、あの熱をタイトルの垣根を越えて、もっと広い層に届けられるかもしれない大会だった。

一方で、ここ数年のeスポーツは、ひとつの区切りを迎えている。
コロナ禍における視聴増加は落ち着き、業界全体が次の一手を探している。そのように私には見える。そんな中で期待されていたのが、ENCという大きな起爆剤だった。
もちろん、主催側も手をこまねいているわけではない。ENC開発基金による各国のナショナルチームパートナーへの支援は、延期後も維持されると発表されている。大会そのものを諦めたわけではない。 

ただ、1年という時間は、今のeスポーツ業界にとってあまりに長い。特にeスポーツは、メジャースポーツよりも選手の入れ替わり、チーム体制の変更が早い。選手も、チームも、そしてファンもどんどん変わっていく印象がある。
延期によって試されているのは、ENCだけではなく、eスポーツ業界そのものではないだろうか。

優勝しても、給料が出ない。プロチームの現在地

ここで、国の代表になるはずの選手たちが所属するチームの足元を見ておきたい。
象徴的なのが、韓国の名門Dplus KIA(以下、DK)だ。
2026年7月、DKは「Esports World Cup 2026」の『League of Legends』(以下、LoL)部門で、パリを舞台にKarmine Corpを3-0で破り、優勝賞金60万ドル(約1億円)を獲得した。2020年の世界王者が掴んだ、久々の国際タイトルである。 

ところが、その優勝の数日前、チームには別のニュースが流れていた。
海外メディアSheep Esportsなどが7月16日、DKでは全タイトルの選手が1か月分の給与を受け取れていないと報じたのだ。一時は2か月遅れていたが、1か月分は直前に支払われたという。DKは同日、運営会社の売却が長引き、資金繰りに支障が出たと認めた。 

『LoL』という、eスポーツにおいて最もメジャーともいえるタイトルの優勝チームにおいて、給料の支払いが滞るという事実は、業界全体に衝撃を与えた。
影響は『LoL』だけではない。報道では、『VALORANT』、『PUBG Mobile』、『EA Sports FC』、そして『R6S』部門も対象に含まれている。

数字を見ると、構造的な問題が浮かぶ。esports.ggによれば、DKを運営するAD Esportsの2025年決算は売上高が約530万ドル(約8億円)で、営業損失が約230万ドル(約3.6億円)だった。フランスのRFT.ggも、DKの事業が親会社であるK-POP系事務所のABYSSの負担になっていたと伝えている。『LoL』部門の選手の人件費が、チームの身の丈を超えていたという見方だ。 
しかもLCKの規定では、給与の支払いが1か月遅れた場合、選手は契約解除を求められる。選手たちはそれでも試合に出続け、世界の頂点に立った。ファンとしては、喜びと複雑さが同居する光景だったと思う。 

DKだけが例外というわけではない。
ヨーロッパの名門Fnaticも、経営の面では揺れている。
Sky Newsは2025年12月、Fnaticがスポーツ系アドバイザリー会社のOakwell Advisoryを起用し、少数出資から完全買収まで幅広い選択肢で買い手を探していると報じた。評価額は約1億ドル(約158億円)とも伝えられている。創業者でCEOのSam Mathews氏は、国際展開と競技力を強化するための戦略的な検討だと説明している。一方で同報道では、業績は黒字化に近づいているとも書かれていた。
ただ、数字を見ると状況は単純ではない。Hotspawnが伝えた2024年12月期の決算は、売上高は約820万ポンド(約17億円)、営業損失は約410万ポンド(約8億円)だった。また債務超過は約1968万ポンド(約41億円)となっている。

そしてRFTは今年6月、交渉が最終段階に入り、数週間以内に結論が出る見込みだと報じた。ただし、完全買収となるかまでは決まっておらず、最終的な評価額は当初の見込みを大きく下回る可能性があるという。ドイツやスペインのサッカークラブも関心を示しているとされるが、その後の結果は現時点では確認できていない。
またTeam Liquidでは先日、2025年9月、2026年3月に続き、1年の間に3度目となる人員削減が行われた。The Esports Radarが8月末に報じたところでは、対象者への通知は8月26日だった。 
eスポーツ界ではビッグチームと言われている、これらのチームでもこの現状なのである。

このように、事情は3チームで同じではない。DKは選手への給与の遅配、Fnaticは身売りを含む資金調達の模索、Liquidは相次ぐ人員削減だ。ただ、競技で結果を出していても、あるいは世界に名を知られた名門であっても、経営の安定が約束されているわけではない。この点は共通している。
かつてeスポーツのチームは、企業が「投資」として支えてくれる存在だった。しかし、競技で結果を出すだけでは足りず、持続可能な収益基盤を築くことがますます重要になっている。業界は、そんな段階に入っているのではないだろうか。
ただ、チームそれぞれの企業努力によって売上を伸ばすことには限界がある。eスポーツ業界全体の仕組みで、各チームを支える必要があり、その有効な手段のひとつとして、「国別対抗戦により新規ファンをeスポーツに引き込む」ことが考えられたといえる。

なぜ「国」なのか。タイトルの壁を越える貴重な物差し

eスポーツのファンは、意外なほど交わらない。
私自身がそうだ。『R6S』のキャスターを8年続けているが、他のタイトルの競技シーンに詳しいかと聞かれれば、正直に言って自信がない。試合の多くが土日に集中するため、他のタイトルを追いかける時間がそもそも取りにくい。これは私だけの事情ではないはずだ。FPSのファンはFPSの、格闘ゲームのファンは格闘ゲームの、それぞれの世界で熱狂している。そしてその熱は、なかなか外へ漏れ出さない。

この「タイトルごとの縦割り」が、eスポーツの話題を広げにくくしている最大の要因だと、私は考えている。ニュースにする側も、どのタイトルの話なのかを説明するところから始めなければならない。

そこで力を発揮するのが、国別対抗戦という形式だ。
「日本代表」という言葉は、タイトルの知識がなくても伝わる。たとえばスポーツなら、サッカーに詳しくなくても、ワールドカップの日本戦は観る。国という物差しは、競技の理解という最初のハードルを、一気に下げてくれる。

その威力は、数字にも表れている。FIFAは2022年のカタール大会について、約50億人が何らかの形で大会に関わったと発表した。決勝戦を観た人だけでも約14億人にのぼる。ただし、前者は「大会のコンテンツに触れた人」を幅広く数えた指標で、視聴者数とは意味が違う。eスポーツがこの規模に届くと言いたいわけではない。注目したいのは、1つの競技の枠を越えて、普段は関心のない人まで巻き込む力が、国別対抗戦という形式にあるという点だ。

eスポーツでも、その兆しはすでにある。
2023年の東南アジア競技大会のVALORANT競技では、金メダルをめぐる決勝戦で、最大4万4324人の同時視聴者数を記録した。
そして今年、ENCの予選でも同じことが起きた。
2026年6月27日、VALORANTのアジア予選で日本代表がインドと対戦した。日本時間では翌日深夜1時頃という時間帯だった。Sheep Esports VALORANTの投稿によれば、日本代表のMeiy選手がこの試合を配信したところ、同時視聴者数は7万6000人を超えたという。これは大会公式の数字ではなく、あくまで一個人の配信での記録だ。それでも、深夜に7万人以上が日本代表の戦いを見守っていた事実は重い。日本代表はこの勢いのまま、香港を2-0で破って予選を1位で突破している。

ENCは、eスポーツ初の「全タイトルの共通言語」になる可能性を持っていた。タイトルごとに分かれたファンを同じ場所に集め、さらにその外側にいる人まで連れてくる。それが期待されていたのだ。
だからこそ、延期の重みは大きいといえる。

延期の発表から約2か月が経つ。その間に見えてきたのは、「1年後に開催する」という約束の裏にある、数々の“宙ぶらりん”となった問題だ。

まず、予選を勝ち抜いた選手たちの立場である。
VALORANTのアジア予選を1位で通過した日本代表のように、すでに予選を終えているタイトルは多い。ところが、その結果が2027年大会にそのまま引き継がれるのかは、まだ決まっていない。Esports Foundationは、改定後の競技日程や予選方式について、パートナーやパブリッシャーと調整してから発表すると説明している。一部メディアでは、この表現から再予選もありうると指摘されている。

実際に英国のナショナルチームパートナーの共同声明では、選手やコーチ、スタッフの安全と福祉を最優先とする一方で、代表選考がどうなるかについては今後の動向を待つとしている。
努力して掴んだ出場権が、白紙に戻るかもしれない。選手にとって、これほど落ち着かない状況はないだろう。

次に、人の問題がある。
1年あれば、選手は変わる。引退する人もいれば、所属や契約が変わる人もいる。そしてゲームそのものも変わる。私が実況している『R6S』は、3か月ごとに大型アップデートが入る。年4回のアップデートで、オペレーターやマップ、環境が入れ替わる。いま最強のチームが、来年も最強とは限らない。

そこで気になるのが、ファンの気持ちだ。
国別対抗戦の魅力は、「この選手たちが、自分たちの国を背負って戦う」という物語にある。予選で見せた熱は、まさにその物語から生まれていた。しかし、1年後に違う顔ぶれが並んだとき、ファンは同じように応援できるだろうか。熱は、時間が経てば冷める。

さらに、現場には日程の問題も残る。
タイトルによっては、11月前後に既存の公式大会が組まれている可能性がある。パブリッシャーごとに独立した競技のスケジュールがある以上、全タイトルがきれいに11月を空けられるかは分からない。

そして、いちばん大きな不安がある。そもそも、2027年11月に本当に開けるのか。

EWCにおいては開催地がリヤドからパリへ移っており、その後もリヤドの状況は改善していない。9月10日から11日にかけて、サウジアラビアの東西原油パイプラインがドローン攻撃を受け、全線が停止した。AP通信は9月14日、復旧には3〜5週間かかると報じた。そうした状況下では、ENCが開催地とするリヤドの情勢が1年で落ち着くという保証は、どこにもない。
つまり今のENCは、期待を集めながら、選手も、ファンも、日程も、開催地も、不安の種となっている状態だ。

次の刺激を、誰が作るのか

ここまで見てきたとおり、ENCの延期は、単に1つの大会が1年遅れたという話では終わらない。
足元のプロチームは、優勝しても給与が遅れるほど苦しい。その状況を変える起爆剤として期待された国別対抗戦は、選手の資格、ファンの熱、日程、開催地のすべてが宙に浮いた。主催者が語るとおり、2027年11月に開かれる可能性は十分ある。ただ、そこに全部を預けてしまうこと自体が、危うい構造ではないかと私は思う。

eスポーツの成長に必要なのは、「たった1つの大きな花火」ではない。いくつもの刺激が、時期をずらして重なっていくことだ。
だからこそ、ENCの延期を「待つ時間」にしてはいけないと感じる。

主催者は、延期後も各国のナショナルチームパートナーへの支援を続けると約束している。ここで本当に問われるのは、その1年間を、各国と各タイトルがどう使うかだ。国内で代表戦を育てる。国別ができないなら、国内の地方別の大会開催などはどうか?
タイトルをまたぐ企画を増やす。メディアが「日本代表」という物語を伝え続ける。大会が開かれない1年に積み上げたものこそが、次に開かれる大会の厚みになる。

私にできることは、あまり大きくない。ただ、キャスターとして、選手の1キルに声を上げ続けることはできる。8年前、私を育ててくれたのは、未成熟な競技シーンを支えてくれた運営とファン、そしてその熱量だった。

eスポーツの熱狂は、誰かが与えてくれるものではない。選手が積み上げ、運営が整え、ファンが声を上げて、少しずつ作られていくものだ。ENCの延期は、そのことをもう一度、私たちに突きつけているように思う。
1年後、リヤドで日の丸を背負う誰かの1キルに、大声で歓声を上げられる日が来ることを願っている。

来源:AUTOMATON · automaton-media.com