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埃里克·沙伊氏×上田文人氏对谈游戏设计:并非“为游戏的世界”而是可以制作“为世界而存在的世界”[The Tenth Mosaic]

ゲームのための世界ではなく,“世界のための世界”を作っていい。エリック・シャイ氏×上田文人氏が語るゲームデザイン[The Tenth Mosaic]

AI 导读

埃里克·沙伊(《Another World》《Heart of Darkness》)与上田文人(《ICO》《旺达与巨像》《食人的大鹫特里克》)在2026年9月23日东京The Tenth Mosaic对谈中,探讨如何构建可信的游戏“世界”。两人主张以自身为第一玩家、用体验而非说明唤起情感,并认为技术限制反成就独特表现。

正文

 2026年9月22日・23日に東京日仏学院で開催された「The Tenth Mosaic」。9月23日のトークセッションでは,「アウターワールド」「Heart of Darkness」で知られるエリック・シャイ(Eric Chahi)氏と,「ICO」「ワンダと巨像」「人喰いの大鷲トリコ」を手がけた上田文人氏という,ゲーム史に独自の足跡を残してきた2人が顔を合わせた。

 ゲームのなかに,本当にそこへ存在していると感じられる「世界」をどう作るのか――作品から受けた影響を語るところから,2人の対話は始まった。

Photo: Alexander Degiorgio
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「ICO」の“手をつなぐ”は「アウターワールド」の先にあった

 上田氏が「アウターワールド」(原題はAnother World)を知ったのは大学生の頃。友人宅でスーパーファミコン版を遊んだのが最初だったという。
 「ICO」でヨルダと手をつなぐというアイデアも,「アウターワールド」で描かれた異星人との関係をさらに掘り下げ,「自分ならどう表現するか」考えた延長線上で生まれたものだった。

ICO
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 上田氏は,他作品を見たときに「これは,こういうゲームなのではないか」と自分なりに想像することが多いという。そして実際に触れた作品との“ズレ”のなかから自分のオリジナリティを見つけ,そこを掘り下げていく。

 興味深いのは,影響が一方向ではないことだ。エリック氏は,上田氏の作品に登場する“影の敵”などを見て,「Heart of Darkness」からの影響を感じていたという。一方で,実際に作り手が受けた影響と,作品を見た人がそこに見いだすルーツは必ずしも一致しない。そんな“影響のずれ”についても,2人は共感を示していた。

 エリック氏もまた,映画や漫画,ゲーム,ファンタジーイラストなど,多様な作品から影響を受けてきた。個々の要素を意識的に引用するというより,人生のなかに蓄積されたものが,結果として作品に染み出してくるという感覚に近いようだ。

Photo: Kristof Sagna
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「画面のなかに世界がある」という衝撃

 上田氏が「アウターワールド」を遊んだときに強く感じたのは,「画面のなかに世界がある」ということだった。
 当時のゲームには,敵を倒せばポイントが入るなど,画面の向こう側にあるルールや機能が透けて見える作品も多かった。しかし「アウターワールド」は,そう感じさせなかった。
 そこで上田氏は,「ゲームのための世界ではなく,世界のための世界を作っていい」と気づかされたという。

 もうひとつ印象に残ったのが,ゲームの難度設計だった。当時は,ゲームが進むほど難しくなっていく構成がひとつのセオリーだったが,「アウターワールド」は必ずしもそれに従わない。場面ごとに難しさが変わるため,予定調和がなく「次に何が起こるのか」が読めないことも,世界への期待感につながっていたという。

 エリック氏は「アウターワールド」で,1980年代のホラーアドベンチャーゲームや映画などから影響を受けながら,映画的な雰囲気をゲームへ持ち込もうとした。
 そのため,インタフェースやスコア表示を極力取り除き,ゲームのリズムを重視した。一方で,プレイヤーが次に何をすればいいのかという目的自体は明確にしている。

 世界への没入を壊すものを取り除きながら,ゲームとして迷わせない。そのバランスが,同作独特の感触を作っていた。

アウターワールド
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「第一の顧客は自分」。決まった作り方を持たない2人

 上田氏は,自身の制作スタイルについて「決まったプロセスはない」と話す。
 「ワンダと巨像」は“しがみついて登る”というゲームメカニクスから,「人喰いの大鷲トリコ」は,それまで培ってきたAIキャラクター制御技術を中心に発想を広げていった。

 世界観から始まることもあれば,システムから始まることも,1枚の絵から始まることもある。
 共通しているのは「第一の顧客は自分」ということ。まずひとりのプレイヤーとして,自分自身が興味を持てるかどうかを判断基準にしているという。

 エリック氏も,ゲームとプレイヤーの間に感情を生むためには,デザイナーであることをいったん忘れ,「エリックというひとりのプレイヤー」として作品を見ることが重要だと語る。
 具体的な開発ではロコモーションを先行させることもあるが,決まった作り方に当てはめるのではなく,アイデアがうまく具体化できているかを重視しているという。

 作る側の都合を忘れ,自分が実際にそこへ放り込まれたら何を感じるかを考える。この点で2人の姿勢はよく似ている。

Photo: Alexander Degiorgio
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感動を“作る”のではなく,感動できる環境を作る

 上田氏は,「人喰いの大鷲トリコ」について,プレイヤーを感動させること自体を直接の目的にはしていなかったという。

 まず世界や環境をリアルに感じてもらう。そのなかでトリコに触れたり,世話をしたり,一緒に行動したりする。そうした体験を積み重ねた結果として,感情が生まれる。
 映画を作り手がタイミングも味付けも決めたフルコース料理だとすれば,ゲームは材料を渡され,自分で焼いて食べる料理に近い。自分で手を動かし,少し苦労したからこそ得られるおいしさがある,というわけだ。

 なお,質疑応答では「ICO」のヨルダが飛んでいく鳥を目で追ったり,興味のある場所へ移動したりする,何気ない仕草についても語られた。
 ゲーム上の機能がないことから,開発中はその意味を問われることもあったという。しかし発売後には,「そこにキャラクターがいたように感じられた」という感想が寄せられた。その手応えが,さらに細かな表現を追求した「人喰いの大鷲トリコ」にもつながっているそうだ。

人喰いの大鷲トリコ
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 エリック氏も,「人喰いの大鷲トリコ」でトリコをなでる,刺さった槍を抜くといった行動そのものが,感情を生み出していると指摘する。
 ゲームではプレイヤーが操作する手前の出来事と,その奥で起きている別の出来事を同時に進行させることができる。「アウターワールド」でも,プレイヤーの行動とは別の場所で敵が動き,それ自体が次の行動への導きになっていたという。

 言葉で「絆」を説明するのではなく,行動によってプレイヤー自身に感じさせる。ここにも,両者の作品に共通する考え方が表れていた。

Photo: Kristof Sagna
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 こうした考え方は,2人の“セリフに頼らない表現”にもつながっていたようだ。
 上田氏は「ICO」の制作時,NPCに重要なセリフを持たせると,プレイヤーの行動次第では同じ言葉を何度も話させることになる点に違和感があったという。エリック氏も,テキストや音声によって世界への没入感が削がれることを避け,ジェスチャーによる表現を重視してきた。

 話を聞いていると,2人とも最初から非言語表現を目指したというより,ゲームの世界に感じる違和感を取り除いていった結果,いまの表現にたどり着いたように思える。そこに,共通するものづくりの姿勢が見えた。
 上田氏は,こうした表現には大きな工数がかかるとしたうえで,それでも貫くことができたのは,「アウターワールド」や「Heart of Darkness」の存在が背中を押してくれたからだと語った。

Photo: Alexander Degiorgio
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技術的な制約が,作品の個性を作る

 話は,ゲーム制作における制約にも及んだ。
 エリック氏は,技術的制約があったからこそ,自身の作品のスタイルができあがったと振り返る。最新技術を使うこと自体が目的になると,かえってそこにとらわれる危険もあるという。
 上田氏も,「ICO」では描画負荷を抑えるために遠景を避け,ひとつの城へリソースを集中させたと振り返る。「ワンダと巨像」ではメモリの制約から,巨像同士を離して配置することで巨大な空間を成立させている。

 制限は,開発者側の都合にすぎない。しかし,その制限とやりたいことの間でもがくことで,結果としてほかにはない表現が生まれることもある。

 ゲームのなかに「世界」を作る。

 その方法論は2人それぞれ異なる。それでも,自分自身を最初のプレイヤーとして考え,説明ではなく体験から感情を立ち上げるという点では,驚くほど多くの部分で重なっていた。

Photo: Kristof Sagna
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対談のあとに行われたサイン会の様子(Photo: Alexander Degiorgio)
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Photo: Kristof Sagna
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