集英社游戏《Chronoscript: The Endless End》为何在体验版85%好评下延期至2027年初夏
国産大型メトロイドヴァニア『Chronoscript』、体験版「85%好評」だけど延期した理由。開発者を動かしたユーザーの“質の高いフィードバック”と『Hollow Knight』『Constance』開発者の助言
集英社游戏将《Chronoscript: The Endless End》发售延期至2027年初夏,原因系Steam体验版85%好评后的高质量反馈驱动了动作与UI调整。游戏新增XBOX Series X|S及XBOX on PC平台,体验版已更新补丁。开发者亦参考了《Hollow Knight》等同行的建议。
集英社游戏《Chronoscript》跳票至2027初夏,系体验版反馈细化动作与UI所致,呈现用户测试驱动开发的可参考路径。
集英社ゲームズは9月9日、『Chronoscript: The Endless End』のリリースを延期すると発表した。発売時期は2027年初夏予定。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5に加えて、XBOX Series X|S、XBOX on PCでの発売もアナウンスされた。
『Chronoscript: The Endless End』(以下、Chronoscript)は、2D探索型アクションアドベンチャーゲームだ。プレイヤーはひとりの編集者として、とある執筆家から編集依頼を受けて山奥の洋館を訪れる。しかし、一匹の蚊に刺され、血を吸われた途端に気を失ってしまった編集者は、原稿の中で目を覚ますことになる。そして、洋館の主の執筆家である1000年生きる吸血鬼によって書かれた、“終わりの続きの物語”を解き明かしていく。
本作は2Dベースのメトロイドヴァニアながら、全体マップとなる洋館は3Dを用いており、2Dの迷宮と3Dの洋館でゲームが展開していく。2Dベースのマップは手描き調で描かれており、開発はデスクワークスが担当。『Chronoscript』は、同社が手掛けた『RPGタイム!~ライトの伝説~』で見られる手描き調のアートが活かされた作品となっている。
本作は8月に初めてのデモ版を配信。デモ版は高い評価を得た。一方で先日には発売延期告知がなされた。ゲームはある程度完成しているにもかかわらず、である。一体なぜなのか?
弊誌は本作のパブリッシャーである集英社ゲームズでプロデューサーを務める山本正美氏、開発を担当するデスクワークスでディレクターを務める藤井トム氏と、メインアーティストの南場ナム氏にインタビューを敢行。本作の体験版の手応えやどんなフィードバックがあったのか、なぜ延期の決断に至ったのか、そして現在の開発のフェーズなど、気になることを深掘りした。
好評だった体験版の指摘を元にさらにブラッシュアップ中
――『Chronoscript』のご紹介をお願いします。
藤井トム(以下、藤井)氏:
『Chronoscript』はジャンルとしては探索型アクションアドベンチャーとして開発しているゲームです。ベースとしては2D横スクロールアクションゲームで、広いマップを探索して、ボスに立ち向かったり、新たな能力を獲得してさらに新たなエリアを開拓していったりと、いわゆるメトロイドヴァニアと言えばユーザーの皆さんにはわかりやすいかもしれません。
本作には主人公の編集者と、吸血鬼である執筆家が登場します。アクションの舞台となる原稿の中を2Dで、その外の世界を3Dで描いていて、2Dと3Dを融合したプレイ体験が本作の特徴のひとつになっています。
現在はSteamにて体験版を配信中です。当初2026年リリース予定だったところを2027年初夏リリース予定に変更させていただいております。実は最後までプレイできる状態ではあるんですが、よりブラッシュアップしたいため期間をいただき、今まさに磨きをかけているところです。
――現在配信中の体験版はSteamストアに独立したページが用意されていて、90件ほどのレビューが寄せられています。そのうち85%が好評として「非常に好評」のステータスを獲得していますが、開発側の感触はいかがでしょうか。
藤井氏:
Steamで体験版を配信する前のイベントでのデモ版でも現地の皆さんからは高評価をいただきました。テストチームからも一定の評価を得ていたこともあり、Steamでも高評価の範囲に入れて良かったです。
――その一方で、Steamストアページのニュースではアクションゲームの根幹やデザインの根幹を改善していくという告知もされています。そしてその改修がそれなりに大規模に見えます。背景を教えてください。
藤井氏:
高評価をいただいた一方で、さまざまな指摘もいただきました。その多くが納得できるもので、「こうした方が絶対に良い」を積み上げていった結果、アクションを細かく調整したり、そのほかの部分も改善したりした方が良いだろうという判断に至りました。そのために開発期間を延期しました。
――高評価だったのに、システムに手を入れて延期すると。
藤井氏:
はい。それほどいただいた指摘に意義がありました。特にアクションの細かい調整に関しては、根本的とまでは言いませんがかなり内容を変えています。一長一短の“一長”を伸ばす調整がちょうど終わったところで、早くユーザーの皆さんに遊んでいただきたいですね。さらに、事前に外部のテスター会社を通じて数名の方にテストプレイを実施いただいたのですが、そのフィードバックとして物語がうまく伝わらないというものがありました。この「ストーリーの伝え方」という部分ももっとブラッシュアップできる箇所がありそうでしたので、本編に向けて各所に調整を加えています。
――具体的にはどんな部分が調整されているんでしょうか。
南場氏:
全体的に、入力してからのキャラの動きをより直感的にしています。
たとえば……
現在の体験版では回避ボタンを押してから少し遅れて無敵時間が付与されますが、押した瞬間から無敵になるよう調整しています。
あとはアクションの先行入力時間を倍近く拡大しています。これまでは攻撃から次の攻撃までの受付時間がややシビアでした。これを広げたことで、テンポ良く攻撃が繰り出せるようになりますし、回避を連続しておこないたいときも「2回押したけどなんか出なかった」といった状況が減っています。
この調整で手触りが大きく変わり、ユーザーの皆さんが指摘していたのはこういうことだったのかと、我々にとっても大きな発見でした。こうした点を盛り込んで、85%だった好評率はさらに上げていきたいと考えています。実際に、今配信中の体験版にパッチを当てて上記のようなフィードバックを反映しています。是非一度体験版をプレイした方もまだプレイしていない方も触ってみていただけると幸いです。
――このゲーム自体、「キャラの動きがやや重めなので、それを加味して動かそう」というゲームでした。操作感自体を結構変えたわけですね。
山本正美(以下、山本)氏:
実は、体験版投入前に外部の会社に協力してもらい、欧米のユーザー含めて複数回プレイテストをしていて、プレイ感についてはかなり評価は高かったんです。ただ、体験版公開となると体験者が大幅に増え、さらなる調整点が見えたと。実際に触ったときの感覚には個人差があるので、どこに合わせるべきかは測りにくい部分ですが、キャラクターがキビキビ動いた方が気持ち良いだろうということで、キャラクターの移動アニメーションの再生速度を少し速める調整をしています。キャラクターの移動速度自体は変えていないんですが、この調整だけでも手触りが変わるんですよね。
アクションゲームは絶妙な作り込みで成り立つものなので、多くのユーザーに遊んでいただいて初めてわかることもある。それを改めて実感しながら、デスクワークスさんが世に送り出した体験版をさらにピカピカに磨き上げているところです。
――大きく操作感を変えるというより、細かなチューニングをした感じですか。たとえば、動きが重めの『Blasphemous』を動きが軽快な『Dead Cells』にするようなイメージなのかなと思いましたが、そうではないと。
南場氏:
はい、ゲームの個性は変えずチューニングしています。実際、レスポンスを良くし過ぎたら本当に『Dead Cells』のようになってしまいました(笑)。『Dead Cells』はローグライトなので、ボタンを押したらキャラがすぐ反応する必要があります。一方で本作は純粋なメトロイドヴァニアなので、レスポンスにあえて多少の間を残さなければいけない、という気づきもありました。
――動きに重量感があるところは、本作のアクションゲームとしてのコンセプトである印象ですが、そこを上手く残す工夫をされていると。
藤井氏:
そうですね。絶対にスムーズにすべき部分と、溜めを作るべき部分がより明確になりました。締めるところは締め、緩めるところは緩めて、ゲームに合った操作感を探りながら、メトロイドヴァニアらしい手触りに仕上げられていると思います。
――なるほど。キャラの重量感はいじらず、操作をダイレクトにしたと。
藤井氏:
今は、より思いどおりに操作が画面に反映されるようになっています。「入力したのにアクションが出なかった」という声をもとに調査し、先行入力や硬直時間を調整しました。操作からのキャラの動きの反映については、一番指摘されていましたね。
動けそうなポーズなのに動けないのはストレスですよね。逆に、動けないポーズのときはきちんと動けないことが重要です。今回の調整では、見た目と操作感の合致する部分が増していて、それが操作感の改善に繋がっていると思います。

――ユーザーフィードバックをかなり重要視されていますね。
藤井氏:
正直なところ、僕らとしてもデモ版のフィードバックにおいては、もっと無茶なことを言われたりするのかなと思っていたんです。でも、ユーザーが習熟しているジャンルだからなのか、それともあまり告知していない段階でも触れてくださる方々だからなのか、本当に参考になる意見がほとんどでした。ひとつひとつ確認し、「なるほど」と納得しながら調整していきました。
山本氏:
ゲーム開発でよく言われることですが、開発者は触り心地や難易度に次第に慣れていってしまうんです。アクション性や攻防の感覚といった点にも慣れてしまい、その状態で難易度のバランスを取って「クリアできるし、気持ち良い」と判断して完成させてしまうことがあるんです。『Chronoscript』もそうなりかけていましたが、体験版を通して、もう少し手を入れなければいけないと気づかされました。
――「質の高い」フィードバックが体験版をリリースしたことで得られたから、変えようと思ったわけですね。
山本氏:
仰るとおりですね。国内外のチーム、社内外のメンバーにもテストプレイしてもらっていて、プロの意見なので非常に参考になりました。でも、体験版のフィードバックは一番の生の声なので、認識を二段階で改められたと感じています。
藤井氏:
調整をすることで、難易度が簡単になるのではないかという懸念もあります。でも、そこは良い塩梅に収まりそうです。もともと難易度がやや高く、どこかで少し下げなければという話をしていて、ゆくゆくはパラメーターや敵のアクションで調整する予定でした。それが、操作感の改善によって高めの難易度とうまく相殺され、今はちょうど良いバランスになっています。
――メトロイドヴァニアには本当に難しいゲームがいくつかありますが、本作はどれくらいの難易度をイメージしていますか。
藤井氏:
『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』よりもちょっと難しくて『Blasphemous』よりはちょっと簡単、くらいと表現していただいたことがありました。明確には言いにくいですが、その間くらいに収まっていると思います。
現状、テストプレイで「このボス全然倒せないぞ」と言われた“いわくつき”のボスもいます。そうしたボスも調整していきますし、最終的には難易度設定も用意しますので、ご自身の力量や周りの評判に合わせて設定して楽しんでいただければと思います。
――「難しい」にもいろいろな意味がありますが、『Chronoscript』はどういう難しさですか。
藤井氏:
本作では常に歯応えを感じてほしいと考えていて、ボスだけでなく道中、たとえば休憩所から休憩所までの区間もひとつひとつレベル設計しています。簡単過ぎないか、敵が多過ぎないか、道の分岐は多過ぎないか少な過ぎないかなど、デスクワークス社内や、集英社ゲームズさんのテストチームで毎回テストしているんです。それぞれで達成感をしっかり感じてもらえるものになっているはずです。
山本氏:
「ゴリ押しできない」というのはひとつのキーワードですね。

――ちなみに、『Hollow Knight: Silksong』では、セーブポイント(休憩所)間が遠いという議論がありました。参考にしたところはありましたか。
藤井氏:
本作でも開発初期から中期にかけて、休憩所をいくつにするべきか議論がありました。今はひとつのステージに5~7か所ほどですが、当初はその倍近くありました。改めて競合タイトルを見てみると、意外と少ないんですよ。
我々開発者は道を知っているので休憩所から休憩所へスムーズに行けますが、初見プレイではゴールがどこにあるのかわからない状態なので、その点も加味しています。ただ、加味し過ぎると簡単になり過ぎてしまう。そのバランスで敵の配分や分岐の量を決めていくんだというのは、本作の開発で得た発見のひとつです。
ちなみに道中とボスで比べると、どちらかと言えばボスの方が大変な難易度設計です。とはいえ道中も通常攻撃と回避だけで乗り越えるのは大変なので、スキルなど使えるものはどんどん使って進むとクリアしやすいと思います。
描き込みの多さは問題なさげ、でもUIはシンプル過ぎた
――開発における調整としては、今後はデザインについても視認性を確保するために調整されるそうですね。芸術性とプレイアビリティを両立させるのは大変そうです。調整の声は多かったんですか?

南場氏:
実はグラフィックの視認性の調整要望は、あまりなかったんです。それも体験版をリリースしての大きな収穫のひとつです。というのも、本作のトレイラーを発表したとき、「キャラクターが見づらいんじゃないか」とか「描き込みが多過ぎて視認性が悪いんじゃないか」という指摘が一番多かったんです。その時点で、この問題は解決しないといけないなと思っていました。
ところが体験版の配信後は、そうした指摘が意外と少なかったんです。皆さん問題なく遊べたようで、この描き込み量で遊びにくいという声が少なかったのは、ひとつのゴールにたどり着けたという手応えがあります。とはいえ、まだ改善の余地もあるので、もう少し見やすくなるように調整しようと考えています。
デザイン面で意外だったのはUIへの指摘です。ゲーム画面の描き込みが多い分、UIはシンプルにして、アラベスクを永遠をかたどった模様にするなど、細部でこだわる作りにしていました。ところが、描き込みの多いゲーム画面の後だとシンプル過ぎて世界観に合っていないと指摘されまして……。言われてみるとたしかにそうだなと。

――たしかに、ゲーム画面と比較するとかなりシンプルさはあります。
南場氏:
ちょうどその頃、スケジュール的に一番大変だった、描き込みを担う背景チームの手が少し空いたので、UIを見てほしいとお願いしたところ、ベースを活かしつつ装飾を施したUIを作ってくれました。

集英社ゲームズに見せたところ、どちらが良いか聞くまでもなく新しいUIの方が良いという判断でした。シンプルさにこだわり過ぎていましたが、こうした部分も含めて世界観を感じてもらえる方が良かったですね。
――ユーザーの方々はUIに対して「使いづらい」だけでなく「世界観に合っていない」といったことも指摘してくれるんですね。
南場氏:
珍しいですよね。でも本作ではその指摘が多かったんです。理由を考えてみると、ゲーム画面とメニュー画面で密度の差が激しいと、ゲームに戻りづらくなるのかなと。新しいUIくらいの描き込みが、目と脳の処理的にはちょうどいいのだと思います。
山本氏:
ゲームとしては執筆家や本がテーマになっているのに、一番読み物がありそうな画面が本っぽくないという、ストレートな指摘ですね。
藤井氏:
納得感のあるフィードバックでした。
――ここまでかなりフィードバックに向き合っている印象ですが、なぜそんなに?
藤井氏:
まず単純に、我々がユーザーの生の意見を欲しかったんです。ユーザーからのフィードバックには、開発チームはもちろん、パブリッシャーからも得られない栄養素があります。なので、寄せていただいたフィードバックを邪険にすることはありません。
また、集英社ゲームズもユーザーのフィードバックをとても大切にする会社です。我々の分析に加えて集英社ゲームズからもまとめをいただき、こちらで拾いきれていなかった部分も補えたので、いただいた指摘はしっかり網羅できていると思います。
――元々のフィードバックの質の良さと集英社ゲームズの協力もあって、開発チームも受け取りやすいフィードバックのデータができあがったわけですね。
藤井氏:
しかも集英社ゲームズにはアクションゲームに非常に詳しい方がいらっしゃって、「これはつまり1フレーム遅いという指摘では」とフィードバックを噛み砕いてくれたこともあり、本当にありがたかったです。
――なるほど。そういった諸々のフィードバックを踏まえて、発売延期を決断されたわけですね。
山本氏:
……そうですね。
一同:
(笑)
――プロデューサーの山本さんとしては、来年の初夏までの延期というと結構な決断かと思います。これは仕方ない、苦渋の決断でしたか。
山本氏:
ええ。実は藤井さんたちがさらに入れたい要素があって、それも含めて本作のゲーム体験に必要だと判断しての決断です。また、自分で遊んでみても確実に面白いゲームに仕上がってきていて、一人でも多くのユーザーに届けたいという思いが募ってきました。そのため発表させていただいたXBOX版への対応などもその一つです。そのためにはどうしても時間が必要になり、開発期間を延ばさせていただきました。もちろんプロデューサーとしては、想定した発売日に向けてスケジュールどおりに収めることが第一義だと考えています。
ただ、これはソニー・インタラクティブエンタテインメントに在籍していたときに学んだのですが、自分たちが納得していないものは、どこまで行っても伝わらないんです。さまざまな事情でそうしたものをリリースして、広がらなかった経験もありました。その点、集英社ゲームズはクオリティやクリエイティブに対してどこまで納得できたものを世に送り出すかというところに、開発を統括する立場としても一番拘っています。
もちろん、宣伝計画やその後の段取りを考えてくれている各所に負担をかけることを重々承知の上で、「すみませんけど、ここまで引っ張らせて……」とお願いして判断しています。
――それもプロデューサーのお仕事というわけですね。
『Hollow Knight』や『Constance』を開発した先人からのフィードバックも
――体験版では、ゲーム開始時点で自キャラクターのアクションと操作が割とシンプルでした。そういったところからバトルの今後の拡張性を心配する声もありましたが、進めていくうちにできることがどんどん増えていくんでしょうか。
藤井氏:
そうですね。そこはアピール不足だったと反省しています。序盤は剣を1回振るだけの攻撃なので、これだけでずっと戦うのかという意見を多くいただきました。そうではないとわかるよう、今回の体験版のアップデート配信では、体験版の範囲を少し広げて、自キャラがどう強化されていくのかを見せる部分も増やしました。
また、少し反則的な手ではありますが、体験版の最後にさまざまなアクションを見せるPVを流し、今後の展開をイメージしていただけるようにしています。先ほどの難易度の話にも繋がりますが、本作は強化要素やできるアクションの増加に関しては、ほかのタイトルと比べても遜色ないレベルで盛り込んでいます。
――あまり強くなり過ぎると本作の軸がブレそうですからね。
藤井氏:
とはいえ、いわゆるRPG要素もいろいろ用意しています。一番難しいのはボスだとお話ししましたが、苦戦したときに周囲を改めて探索して新しいアクションを獲得したりキャラクターを強化したりすればボスを倒せるようになるという要素も、攻略の手段として用意しています。
山本氏:
最初の企画書の段階で、ベンチマークのタイトルとして『Hollow Knight』と『Blasphemous』、あとは『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』が挙がっていて、それらに遜色ないようにと掲げられていました。難易度やゲームバランスもそうですが、ゲームのボリュームや強化要素についても、量的に劣らないよう配慮してデザインしてくれています。メトロイドヴァニアは体験版で遊んでもらう部分をどう切り出すのかが難しくて、さまざまな手法で拡張性を伝えていく必要があると考えています。
藤井氏:
開発初期には、競合タイトル1本1本にスキルがいくつあるのかを数えました。リリース時点とアップデート後でいくつ増えたのかということまで割り出して、そのデータを元に、『Chronoscript』にはどれくらいスキルがあればいいのかを検討しました。
山本氏:
また、前半のやや強いボスを本編クリア後に挑めるチャレンジボスとして入れたのが、今回の体験版での苦肉の策でした。そのチャレンジボスでは回避アクションも体験できます。
――ベンチマークにされたタイトルを聞いた限り、ボリュームについてはあまり心配がなさそうですが、クリアまではどれくらいの時間を想定されていますか。
藤井氏:
テストプレイでも企画段階の想定どおりのプレイ時間になっていて、やり込み要素を除いて平均20~30時間、早い人なら10時間台でクリアできます。
――メトロイドヴァニアというジャンルは競合するわけでも「これで十分」となるわけでもないので、偉大な先輩ですよね。
藤井氏:
そういえば、イベントで『Hollow Knight』の開発者とお会いする機会があり、パッケージにサインをいただいたんです。そのとき、『Chronoscript』へのフィードバックもいただきまして……。
――どんなフィードバックをいただいたんですか。
藤井氏:
いきなり自慢してすみません(笑)これはユーザーからのフィードバックにもあったんですが、攻撃範囲が少し狭いのではないか、という点です。本作の体験版では見た目どおりの攻撃判定をつけていたんですが、見た目プラスアルファくらいがユーザーにとってちょうど良いと言われました。数値ではなくプレイフィール、つまり体感で調整するということを学ばせていただきました。ちなみに、少し挨拶して終わりかと思いきや、体験版をクリアするまでがっつり遊んでくださって、本当にありがたかったです。
一方で、自分たちの意見はあくまで参考にとどめ、思ったとおりのことを貫いた方が良い、と何度も言われました。影響力のある方々だからこそ、「こう言われたからこうしよう」とならないよう、すごく配慮されていました。我々も逆に意見を求められたとしても、そういう配慮を大切にして伝えなければいけないなと、改めて思わされましたね。その姿勢は『Constance』というメトロイドヴァニアの開発者の方も一緒で、ジャンル的にそういった配慮をされる方が多いのかもしれませんね。
『Constance』の方からは、アクションの手触りやグラフィックの質感や視認性について色々感想をいただいたのに加えて、『Constance』では「スピードラン」というコンテンツの実装により、プレイヤーが楽しんでくれるのに加えて、デバッグ的にも多くの不具合を発見できて良かったとアドバイスもらったりしました。実際『Chronoscript』の体験版でもボス戦ではタイムコードが表示されているのも、そのアドバイスが活きています。
“指が遊びたくなる”アクションゲームを目指して開発中
――最後に、山本さんとデスクワークスからそれぞれ、『Chronoscript』の今のフェーズと今後に向けての意気込みを教えてください。
山本氏:
テストプレイを通じて調整し、自信を持てたものを体験版として出して、評価は上々だったと思います。今は、そこで得たフィードバックをどう取捨選択するかが問われている局面です。ただ、個人差があって正解のないものなので、最終的にはディレクションの「こうしたい」を、プロデューサーとして信じるタイミングに来ていると思います。
アクションゲームは脳が面白いと感じることももちろん大切ですが、やっぱり指が遊びたいと思ってくれるかどうかが生命線だと思います。今まさに磨き上げている最中ですのでぜひご期待ください。
南場氏:
前述したとおり、UIは絶賛調整中ですが、終わりのめどはついています。より本作の世界観に寄り添ったデザインになっています。
キャラに関しては、今は丁度ラスボスを作成しているところで、それが終われば主人公や敵、NPCなどをブラッシュアップしていきます。
皆さんの意見を参考にしつつ、見た目と遊びやすさを両立出来るよう、最後まで調整を続けていきます。まずは体験版を遊んでいただき、ご意見くださいますと嬉しいです。
藤井氏:
体験版でいただいたフィードバックはすでに反映済みで、ここからはコンテンツを積み上げていく、自分たちとの戦いに戻ってきたところです。
山本さんの言うとおり、開発としても手触りを重視しつつ、ストーリーの調整や、グローバル対応のための翻訳・ボイス収録なども進めていて、これから追い込みが始まる一番大事な時期です。私に限らず、開発チームの一人ひとりがそれぞれの担当でブラッシュアップを続けています。チーム一丸となって頑張りますので、引き続きご期待ください。
――ありがとうございました。
『Chronoscript: The Endless End』は、PC(Steam)/PS5/XBOX Series X|S/XBOX on PC向けに発売予定。Steamでは、プレイヤーキャラクターの操作感を中心とした改善に加え、UIデザインの刷新も行った最新の体験版を配信中だ。
[執筆・編集:Koutaro Sato]
[聞き手・編集:Ayuo Kawase]
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来源:AUTOMATON · automaton-media.com